サイバー攻撃の被害調査とサイバーセキュリティ市場調査から見える攻撃動向と未来予測
JNSA調査研究部会では、テーマや課題に応じて9つのワーキンググループ(WG)が活動しています。今回は、その中で「インシデント被害調査WG」と「セキュリティ市場調査WG」の2つのWGの活動とその調査成果をもとに講演します。インシデント被害調査WGでは、サイバー攻撃被害組織へのアンケートや、サイバー攻撃の想定被害額の算定に役立つ調査を実施しており、セキュリティ市場調査WGでは長年にわたり情報セキュリティに関する国内の推定市場動向を調査しています。それらから見えてくるサイバー攻撃と被害の傾向を解説し、今後の動向を予測するチャレンジを、本講演では行います。
NPO法人日本ネットワークセキュリティ協会 幹事・調査研究部会長
(株式会社FFRIセキュリティ 執行役員社長室長)
前田 典彦 氏
【講師プロフィール】
株式会社FFRIセキュリティ 執行役員・社長室長、また同社のCSIRTのPoC(日本シーサート協議会加盟)。エバンジェリストとしてサイバーセキュリティ関連情報の発信や普及啓発活動を行う。
UNIXサーバ及びネットワークの構築運用エンジニア業務を10年弱経験した後、セキュリティ業界へ。ウイルス対策ソフトウェアメーカーにおいて約13年間にわたり調査研究業務・エバンジェリスト活動に従事した後、2019年7月に株式会社FFRIセキュリティに入社。日本ネットワーク協会(JNSA) のほか、日本シーサート協議会 運営委員、地域セキュリティ協議会 常任理事など、社外NPO法人や各種団体でも活動中。
NPO法人日本ネットワークセキュリティ協会 市場調査ワーキンググループ リーダー
(AKKODiSコンサルティング株式会社 People Development本部 地域共創推進部)
玉川 博之 氏
【講師プロフィール】
ネットワークエンジニアから講師業する中でセキュリティの分野へ。現在は、セキュリティ専門学校での講師に加え、小中学生を対象としたICT教育にも取り組んでいる。さらに、地域共創の活動を通じて、地域や行政のデジタル化とセキュリティ強化に向けた取り組みを推進している。
JNSAでは、市場調査ワーキンググループの一員として約10年間にわたりセキュリティ市場の動向調査を実施し、レポートを発表している。また、情報教育連絡会(ISEPA)のJTAG活動にも参画し、キャリアデザインワーキンググループのリーダーとして、セキュリティ分野に携わる者のキャリアに関する調査・検討を行っている。
NPO法人日本ネットワークセキュリティ協会 インシデント被害調査ワーキンググループ リーダー
(あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 リスクコンサルティング支援部 上級スペシャリスト)
神山 太朗 氏
【講師プロフィール】
損害保険業界にて保険商品の企画・開発部門に30年弱在籍。2000年前後に産声をあげたIT関連の保険、2005年の個人情報保護法施行にあわせて登場した情報漏えい関連の保険、その発展形といえるサイバー保険について30年弱に渡り、企画・開発・推進・引受審査等の業務に携わる。JNSAでは幹事および調査研究部会インシデント被害調査WGリーダーを務める。同WGにおいて公表している「インシデント損害額調査レポート」は、経産省「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」など種々のコンテンツで引用多数
セキュリティ運用の悪循環を断ち切る、サイバーリーズンの最新ソリューションとは?
2025年もサイバー攻撃の脅威は増大し続け、事業の継続を妨げる深刻な経営問題となっています。また、各種ガイドラインへの準拠やサプライチェーンからの要求も加わり、対策は肥大化・複雑化し、結果としてアラートの氾濫、そして深刻な人材不足と運用の高負荷という「負のスパイラル」に直面しています。
本講演では、エンドポイントセキュリティで国内7年連続No.1の実績を持つサイバーリーズンが、この根深い課題に対する具体的な解決策を提示します。
担当者を複雑な運用から解放し、限られたリソースで本当に重要な脅威に集中できる理想的なセキュリティ環境を実現するための最新ソリューションを、事例などを交えてご紹介します。
サイバーリーズン合同会社
セールスエンジニアリング統括本部 プリセールス本部
本部長
遠藤 肇 氏
ランサムウェアの脅威に立ち向かう:Carbon Blackが支える事前防御と事後の負担軽減戦略
近年、企業や教育機関を狙ったランサムウェア攻撃が急増し、甚大な被害が報告されています。本セッションでは、感染前の対策がいかに感染後の現場の混乱や負担を軽減するかを、実際の事例を交えて解説します。特に、Broadcomの「Carbon Black」を活用した多層防御とエンドポイントセキュリティの重要性に焦点を当て、感染の予防から迅速な事後対応までを支える戦略を紹介。プロセス活動やネットワーク接続などのテレメトリデータを活用した脅威の可視化と対応、さらにUSBデバイス制御や脆弱性管理などの機能により、現場の負担を最小限に抑える方法を具体的に提示します。TD SYNNEXが提供するサポート体制や導入事例も交え、実践的なセキュリティ強化のヒントをお届けします。
TD SYNNEX 株式会社
ブロードコムビジネス部門 プロダクトマネジメント部
シニアビジネスディベロップメントマネージャー
萱野 大輔 氏
持ち出しデバイスこそ最大の攻撃対象
セキュリティと業務効率を両立するデバイス管理とは
デジタル化の加速により、スマートフォン、タブレット、PCなど利用デバイスは多様化し、業務効率化の進展と同時に情報漏洩・紛失事故の脅威が増大しています。実際、上場企業の個人情報漏洩・紛失事故は過去最多を記録しており、セキュリティ対策は待ったなしの状況です。また、公共・医療・文教・製造などの多岐にわたる分野でセキュリティガイドラインが制定されており、これらに準拠するための対策は複雑化しています。この課題に対し、「情報漏洩が怖い」「管理しきれない」といった理由でデジタル化への足踏みをしている企業も少なくありません。本講演では、モバイル管理のスタンダードとしてMDM市場で14年連続シェアNo.1の実績を持つ「CLOMO MDM」を提供する株式会社アイキューブドシステムズが、この根深い課題に対する具体的な解決策を提示します。組織で利用される全てのOS(iOS/Android/Windows/macOS)を一括管理することで、情シス部門の運用負荷を大幅に軽減し 、業務効率化と安心・安全なデジタル化の両立を実現します。
株式会社アイキューブドシステムズ
CLOMO事業本部 営業部
部長
川村 豪 氏
14:40~15:10
BCNセッション(特別講演)
AI対AI時代のサイバー防衛論
~なぜ、AIによる攻撃には、AIによる防御が不可欠なのか~
2025年、AIによるサイバー攻撃は人間の対応をはるかに超えるスピードに達し、様々な亜種ウイルスを効率的に生成・拡散しています。この致命的な「スピードの非対称性」に対し、もはや人間の監視や手動対応は通用しません。
本講演では、「AI vs AI」時代を生き抜く唯一の戦略、「AIによる自動防御」の基本から実践までを分かりやすく解説します。
株式会社プロイノベーション
代表
久原 健司 氏
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【講師プロフィール】
1978年生まれ。ITの人材派遣会社やソフトウェア開発会社を経て、2007年に(株)プロイノベーションを設立。2018年「振り向くホームページ」サービスを開始し、企業とフリーランスの橋渡しと働き方を応援。さらに、日本一背の高いITジャーナリストとして様々なwebメディアでも活躍中。